ホットヨガは、高温の部屋で行うヨガです。 汗をたくさんかいてスッキリできるとして、女性たちから厚い支持を集めています。ヨガのレッスンの大きな部分を「ホット」が占めるようになってきています。

ホットヨガとは

30~40度くらいの部屋

ホットヨガは、30~40度くらいの室温で行われます。 通常のヨガとの最大の違いはこの室温であり、汗をたくさんかけるのが特徴です。 ポーズや動作などのプログラムの内容そのものは、通常のヨガとほぼ同じです。 難易度や強度はレッスンによって様々で、リラックス系の易しいものから、パワー系のハードなものまでいろいろあります。

最近は、ホットでない通常のヨガを「常温ヨガ」と呼ぶこともあります。

環境

室温

ホットヨガの温度設定は、施設によって異なります。最近は、暑すぎないように35度以下に設定するところも増えています。

<ホットヨガの室温>
施設 温度
LAVA(ラバ) 32~38度
カルド 34~40度
ヨガプラス 34~38度
ルネサンス 32~34度(ホットヨガ)
30~32度(温ヨガ)
ビクラムヨガ 約40度

※2018年3月調べ

湿度

ホットヨガにおいて、湿度は大切な要素です。 基本的には一定以上の湿度があったほうが良いとされています。

乾燥のデメリット

ホットヨガで室内が乾燥していると、口や鼻の粘膜が乾燥し、息苦しくなってしまいます。 体内の細胞から水分が失われ、免疫力が低下するなどのデメリットもあります。 また、肌がドライスキンになり、肌荒れの原因となります。

施設により異なる

ホットヨガのスタジオの中には、そもそも湿度を調整できる施設と、できない施設があります。 できない施設は、湿度についてはある程度「成り行き任せ」にならざるを得ないようです。

「55%」の施設も

ホットヨガの元祖と言われるアメリカのビクラムヨガは、湿度を「40%以上」としています。大手のホットヨガ専用スタジオでは、湿度を55~65%くらいを売り物にしているところもあります。 大手の「カルド」の場合、スチームは加湿器によって湿度を55%くらいに保っているとしています。

空調だけだと乾燥

温める方式によっても異なります。水蒸気や岩盤浴で温める施設だと、湿度は高くなります。 岩盤浴のヨガだと、一般的には湿度60%~70%くらいが多いようです。 一方、空調だけで温めて、かつ加湿器がない部屋だと、乾燥してしまいます。

施設の種類

ホットヨガは、特殊な環境で行うヨガです。このため、専用の設備を備えた場所で行われるのが一般的です。現在、日本では「ヨガ専用スタジオ」「スポーツジム」「岩盤浴・スパ」などでホットヨガができます。

専用スタジオ

専用スタジオは、ヨガスタジオのうち、ホットヨガの設備を備えた店舗です。日本には、「LAVA(ラバ)」「カルド」「ヨガプラス」といったホットヨガの全国チェーンがあります。

スポーツジム

スポーツジム(フィットネスクラブ)のうち、ホットヨガの設備を導入している店舗も多いです。レッスン用のスタジオで、通常のヨガだけでなく、ホットヨガもできるようになっています。 近年新たにオープンするスポーツジムは、ホットヨガ専用ルームを設ける場合が多いです。

岩盤浴

岩盤浴の施設でヨガのレッスンを行っているところもあります。岩盤浴の空間は、ホットヨガにとって大事な「高温・多湿」という条件を備えています。岩盤浴でヨガをすることで、岩盤浴とホットヨガの両方の効果が得られます。ホットヨガでなく「岩盤浴ヨガ」と呼ばれることもあります。

温め方

ホットヨガには、室温の温め方にいくつかの種類があります。エアコンなどの空調設備のほか、赤外線、床暖房、水蒸気で温めるものなどがあります。

遠赤外線ヒートパネル

天井などに設置されたパネルの熱で部屋を暖めます。 体が内側からじわじわと温まると言われています。 大手スポーツジムのセントラルスポーツやルネサンスは、遠赤外線ヒートパネルと空調を組み合わせている店舗が多いです。

床暖房

床暖房が備えられていると、体が芯から温まり、心地よいです。とくに、寝ながら行うポーズは気持ちいいです。 大手スタジオのカルドのように、この床暖房に遠赤外線の熱を取り入れているところもあります。

岩石

岩石を床に埋め込み、そこを加熱して部屋全体を温める方式です。いわゆる岩盤浴もこの部類です。岩石から遠赤外線が発せられるため、芯から温まりやすいとされます。